【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第5章 五条悟②
直哉としていても、直哉以外にされるのとは全然違う。
「…何もしないって…。」
ななは睨みながら悟に言った。
悟はため息を吐いて、両手を上げた。
「もうしないって…。」
これだけ嫌がられているのなら、軽く手を出すことも出来ない。
それ位の理性はある。
だけど、ななはもう信じてくれなさそうだ。
絶対に悟の側に寄ろうとしない。
「…実際、何もしなくても充分なんだよ。
随分と嫉妬深い直哉くんが、ななと俺が一晩一緒に過ごした…。
その事実だけで、充分直哉くんの仮面が剥がれるさ。」
どうやってななを懐柔してきたなんて分からないけど、あの腹黒い男の本性が分かれば、ななだって現実を見るだろう。
なんだかんだ、洗脳出来ているみたいだけど、結局は直哉の自己満足でななは閉じ込められていた。
その事実が明るみになるだけで充分だ。