【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第20章 エピローグ
「なな愛してるで、ななだけや。」
周りを気にしない直哉の言葉に、そろそろななの限界も近い。
ギィッと少し開いたドアに、直哉の顔がパッと明るくなる。
「……直哉くん、恥ずかしい…。」
そう言って顔を赤くしているななもまた、いつも以上に可愛かった。
「やっと開いた、もう締め出さんといて。」
やっと見れたななに、直哉はたまらずぎゅっと抱き締める。
そのままズルズルとななを蔵の中に押し込むとバタンとドアが閉まった。
禪院家にある蔵には誰も近寄れない。
それを破ると直哉の制裁が待っているからだ。
そして、その中に居るのは直哉の愛した傷だらけの婚約者だった。
「……はぁ…今日も可愛ええなぁ…。」
そう言って何度もななにキスを繰り返す。
狭い蔵で時間を惜しんで2人で抱き合えば、もう誰も邪魔する者は居なかった。
ああ、やっとなながおれのモンになった。
その幸せを噛み締めて、しばらく蔵のドアは開く事は無い。
ー完ー