【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第5章 五条悟②
とりあえずななは悟の前のソファに座った。
「……暇だし話でもする?」
そう言われても、何を話せばいいか分からない。
最近ではテレビすら見ていないのだから。
「ななの術式って面白いよねぇ、俺のコピーも作れる?」
悟にそう言われて、ななは首を傾げた。
分からない。
自分の術式で他人を作った事が無いから。
そもそも自分の術式を伸ばそうとした事も無かった。
自分が何が出来るのか、その可能性すら自分で知らない。
「…術式を持って生まれる事自体、稀有なんだよ。
流石は禪院家の親戚って言った感じたよな。」
それを伸ばそうともしない。
それがどんなに呪術界にとって勿体無い事なのか、当の本人は分かってもいない様だ。
(まぁ、禪院家では女というだけでマイナスか…。)
あの家系の独特の感性を思い出して、悟は目を伏せた。
「……やってみる?」