【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第5章 五条悟②
何度目かの高速移動の体の負担を耐えて、ななは目を開けた。
「……ここは……?」
悟に肩を抱かれながら、目の前の建物にななは戸惑った。
「今日泊まるところ。」
目の前には高そうなホテルのエントランスがある。
「……何で?」
帰るつもりだったのに、何故か泊まることになっている。
ななはグッと悟の腕を引き離そうとした。
どんなに力を入れても、悟が少しも離れる事は無い。
「……まぁ、中に入って話そう。」
嫌がっても無理やりにでも連れて行くけど。
悟の笑顔が確かにそう言っている。
………とんでも無い男に捕まってしまった様だった。
グッと腰を掴む悟の手が痛かった。
そのまま誘導される様にホテルの中に入って行く。
「ちょっ…悟くん……っ!」
このまま部屋に入ってしまったら、直哉が怒るとかそんな問題じゃ無い。