【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第4章 五条悟
空っぽになっている蔵を見て、直哉はグッと拳を握った。
会議に悟の姿が見当たらない時点で嫌な予感はしていた。
「はぁぁ…ほんまにどないしようかあのボンクラ。」
行き先は大体検討がつく。
東京校だろう。
もし間違ってでも五条家にななを連れて行ったなら、乗り込んで暴れる位の怒りが湧いてくる。
直哉はすぐに高専に連絡して、東京に向かった。
ななに触れただけでも腹が立つのに、自分から遠ざけた悟が憎くてしょうがない。
ななに里心がつかない様にしてきた苦労が水の泡だ。
ななは今、久しぶりの外の世界を堪能しているのだろう。
五条悟の横で。
考えただけで殺意が湧きそうだ。
「……早よ連れ戻さな…。」
直哉は急いで東京に向かった。