【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第19章 私の直哉くん※
直哉の言葉に悟は呆れた様にため息を吐いた。
「じゃあ、直哉くんの言葉によると、今のななより可愛い子なんて沢山居るだろうから、困らないね。」
本当に何しに来たのだろうか、この男は…。
グジグジと面倒臭い……。
そう悟が慰めた所で、納得のいかない顔をして睨んでくる。
まぁ、本当に言ってもらいたい言葉は何なのか、気が付いているけどね…。
でも言わない。ムカつくから。
しばらくはそうして悩んでいればいい。
どうせ時が来れば、無視できない気持ちを抑えられずに、またこうしてななに会いに来るのだろう。
その時はまた、ななに会ってしまう前に追い返せばいい。
結局、何もななに伝える事なく高専を出て行く直哉の背後を見ながら、悟はそんな事を思った。
「……いつもいつも、悟くんがおったやないか。」
「……………。」
全然知らない事だったけど、何となく悟の行動は想像出来た。