【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第19章 私の直哉くん※
「ななっ!」
背後から悟の声が聞こえたのと同時に体がフワッと浮き上がった。
ななを抱き上げて、そのまま自分の方に向かせて悟はななの顔を確認する。
悟の顔を見た瞬間に、我慢していた涙が蓋が外れた様に瞳から溢れた。
ポタポタと悟の顔にななの涙が落ちて、悟はその顔を見て笑顔でななにキスをした。
その悟の笑顔が、昔この廊下で出会った時の様な笑顔で、ななは目を閉じて悟のキスを受け入れる。
「捨てられちゃった?」
嬉しそうにそう言う悟に、なながギロっと悟を睨んだ。
久しぶりに、本当に久しぶりにななのその顔が可愛いと思えて、悟はぎゅっとななを抱き締めた。
「なな、約束。」
『そん時はさぁ、この身体抱かせてくれる?』
耳元で悟の声が聞こえると、ななは悟に言われた言葉を思い出した。
そしてそのまま、適当な近くにある部屋に連れて行かれる。