【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第2章 直哉との3年間※
直哉はまた違う悩みを抱えていた。
ななを側に置けば近くなる距離。
簡単に触れられるその体。
唇が触れるほど近付けば頭を刺激する様な甘い香り。
幼少期では抱かなかったななへの情欲。
『…間違いを起こして子供を作る事だけはするな。』
(子供に何きしょい事言うてんだこのジジイ。)
直毘人に釘を刺された時にはなんの事かも分からなかった。
むしろ自分のななへの気持ちを汚されたみたいで、不快感しか無かった。
しかし、今では直毘人の忠告が痛いほど分かった。
ななに触れれば全身の血が下半身に集中するのが分かる、昂る感情。
でもこれは決してななに気付かれてはいけない汚らわしい感情だ。
自分のななへの気持ちは純粋な恋心だったはずだ。
ななはその直哉の気持ちを汲もうと今心が動いているはずだ。