【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第18章 始まりと終わり※
まるで宝箱に入れる様に、ななの入った蔵に鍵をかけさせる。
その光景を見て俺は笑った。
その趣味は嫌いじゃ無い。
それじゃあ、直哉くんの大切な宝箱の中身を覗きに行こうか。
俺は簡単に蔵の天井付近に付けられている窓枠まで飛び乗った。
まだ御三家会議には時間がある。
俺をわざわざ探しに来る人間は居なかった。
そして、この場所は普段人払いをされているとすぐに分かった。
俺ならそうさせる。
俺を探しにこの場所に来る人間は居ないだろう。
窓枠からこっそり覗いた蔵の中で、ななはまた『人形遊び』をしていた。
それがすぐに、この狭い世界でのななの自分への慰めなのだとすぐに分かった。
俺はななが気がつく様にワザと音を出した。
その音に気が付いて、ななが俺を見つけた。
『うわぁ……マジでここに居た。』
あたかも偶然見つけた様に、俺は言った。