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【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎

第17章 夏の終わり※


「…そやな…でも、なるたけ早う戻れる様にするで。
家も…高専も俺が話付けるさかい、ななは何もせんでええ。」




久しぶりに聞く直哉の甘い言葉に、彼の胸に顔を埋めた。

直哉が折れてくれるなら、呪術師になれる場所は高専じゃ無くても良かったんだ。




だけど…おかしいな…。




『拐ってやろうか?』




そう言った彼の、あの綺麗な六眼が思い浮かんだ。

ああ、どうやら自分は長く彼と居過ぎたようだ。




禪院家に戻っても、直哉に頼らず呪術師として生きていける力が欲しかった。

だけど、現実はどうやらそんなに甘くない。




1人先に行く悟の背中を見ながら、彼らの横に自分は並べないと分かった。

覚悟が足りないとか、そう言う問題でも無くて。

きっと後ろについて行っても、歩く道が全く違うのだろう。




誰がを殺さないといけない場面に遭遇した時に。

きっと私は足手纏いになる。

何かを守る為に、何かを捨てる事を躊躇する……。




私はそんなその他の人間だ。





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