【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第16章 直哉と悟※
その後のキスは、さっきまでのキスとは違って優しく触れる様なキスだった。
よく分からない人からの、よく分からない優しさが、心に沁みた様だ。
悟からのキスをいつもより素直に受け取る自分に嫌気がさしても、そのまま身を任せる様にその腕の中にいた。
「なな…今日は我慢出来る?」
顔を高揚させて笑いながら言う悟を目を細めて見た。
何処まで?
そんな事を聞かなくても、きっと彼は自分が嫌がる事をしない。
安心感の中ななはゆっくり目を瞑った。
そしてその悟に、自分でも驚くほど身を任せられた。
ゆっくりと1つ1つ直哉が残していった痕に唇を付けていく。
だけどその痕を上書きする様な痕は付けない。
ただ悟の唇が身体中に触れていく。
その心地よさに悟の髪をぎゅっと掴んだ。
その内唇の感触から舌の感触に変わっていって、ななから甘い声が漏れる。
「なな、声我慢して…。」
それだけで下半身に電気が走る様な刺激が与えられる様だった。