【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第16章 直哉と悟※
あー…なんだ…。
アイツの口車に乗っただけか。
本当にななの体に傷が付くのが嫌なのかも知れない。
だけどまぁ、この体を見せたかったのもアイツの本心だろ。
ななが悟の手を払って、服を整える。
体を見られるよりも、直哉との情事の痕を悟に見られたくなかったのは、その顔を見てすぐに分かった。
「…直哉くんに、怪我させるなって言われたから、どんだけ傷作ったかと思ったら…。」
悟がギシッとななのベットに座った。
明らかに不機嫌そうな悟の表情に、ななは冷や汗が出た。
悟の手が伸びたと思ったら、背中に回って抱きしめられた。
手がすぐに服の中に入ってきて、背中に悟の手の感触がした。
「うっ…ちょっと…。」
苦しい位に抱きしめられて、自分の首元にある悟の頭を掴んだ。
今そんなに余裕なんて無い。
丁寧に悟を退けられなかった事が、余計に悟を苛立たせた様だ。