• テキストサイズ

【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎

第15章 新しい感情※


どうせこの腕も、時間が経てばまたすぐに私を裏切るのだろう。

そう分かってがながらも、宥める様に直哉の頭を撫でた。

「直哉くん…動いていいよ…。」




本当は腰が畳に擦れて痛かった。

「…は……なな…。」

でもしっかりと私を抱き締めて、名前を呼ぶ直哉くんに身を任せた。




そして、直哉くんに同情すらした。




(きっと貴方は、私を好きになった事を後悔するだろう…。)




もう悩まなかった。

きっとこれが1番の直哉への復讐になると思えたから。

















禪院家を出れたのは、もう夏真っ只中で、蝉の鳴き声が煩く鳴り響いていた。

ななは軽く髪を上げて、真っ青な空を見上げた。

いつだって禪院家を出れば、この自由な空の下に居るのに、自分は一体何に縛られているのだろうか。




そう言えば、あの日以来あの子を禪院家で見なくなった。

それが直哉がした事なのかたまたま見かけなかったのか。




直哉がななから隠したのか。




もうそんな事を考える気力も無かった。

/ 422ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp