【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第2章 直哉との3年間※
「…直哉くん大丈夫?」
家に戻り、離れて直哉はななの手当てを受けていた。
直哉からしたら何とでも無い怪我で、一般人の拳が直哉の顔に傷を付ける事なんて出来ない。
「大丈夫やで、大した事あらへん。」
心配な顔で見上げてくるななが可愛くて、直哉はしっかりと抱き付いた。
「せやけどアイツは心配さかい、あんまり側にやらんといてや?」
「……うん…。」
ななもあんな馬乗りになって人を殴る人は苦手だ。
「……どうして、あんな事になったの?」
ななの声が聞こえて、直哉は顔を上げた。
直哉を見ているななの顔は、いつものオドオドした顔では無くて、しっかり直哉の顔を見ている。
たまにななはこんな顔をする。
直哉に対してはいつも不安そうになんで?と聞くだけなのに。
言うなれば、ハッキリさせたい事はハッキリ聞くし。
逆にハッキリさせたく無い事には弱気だ。
それは直哉との関係をまだハッキリさせたく無いと言うななの気持ちが見えて、直哉自身あまりいい気はしない。