【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第13章 夏の日
「高専の仲間に手を出すのはどうかと思うぞ悟。」
出た、何でも説教だ。
この頃はまだ、ペアで動く事が多かった2人は、さっさと仕事を片付けて帰路につく。
そこで諭す様に言う傑に、悟は嫌な顔をする。
最近ななに会いに行っているのは、傑だけじゃなくて、他の生徒も知っているだろう。
「いつ死ぬか分からない仕事してんだから、生きてる間は楽しくやろうぜ。」
そうため息を吐いて言う悟に、傑は顔を顰める。
「どうして彼女だったんだ?悟が嫌いなタイプなのに。」
傑のその言葉に、悟はゆっくり目を閉じた。
「……別にたいした理由なんてないよ。強いて言うなら直哉くんがあまりにも大事にしてたからムキになったんだよ。」
悟の言葉に、今度は傑がため息を吐いた。
欲しいおもちゃを見つけたら、手に入れたくなった。
一目見て。それだけだった。
「…手に入れた後はどうなるんだ?」
「……さぁ……。まだ手に入ってないから分かんねぇ…。」