【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第11章 五条悟④※
小春は、ぎゅっと着物を握って、決意した様に言った。
「直哉さんにちゃんと尽くしているか…体を確認されます…。」
「うわ…きっしょ…。」
自分の家ながらドン引きだ。
ななにもし同じ事をしたら、半壊どころでは済まないだろう。
着物を握っている小春の手が震えているのを見て、直哉はため息を吐いた。
その音に、ピクッと小春が肩を震わせた。
「……小春ちゃんはどないしたいん?」
「……私は……。」
スッと顔を上げて、小春は直哉を見ながら言った。
「禪院家に従って、直哉さんの伴侶になりたいです…。」
「…なれるやろうな…。」
むしろ、なれないのはななの方である。
それでもななには愛情を注いで、なな以外には触れもしないと誓いを立てる事だって出来る。
「…私は……ずっと直哉さんが好きでした。」
小春の言葉に直哉は目を細めた。