【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第11章 五条悟④※
小春の顔色が変わり、直哉は確信した。
「はっ…ほんましゃーない家やな…。」
よく自分も直毘人の意思にそぐわなくて、殴られていた頃を思い出した。
そうは言っても、それで小春に同情する様な事は無かった。
「悪いけど、俺が助けたるやら考えんといてな。」
この禪院家で直哉の加護があるのはななだけだ。
万が一、ななの体に傷を付けられたら、その日のうちに屋敷を半壊させるだろう。
「まぁええわ…で?何しろって命令されとるん?」
直哉の言葉に、小春は顔を顰めて直哉を見た。
「……あー……言わんでええわ……。」
大方予想ついた。
直哉がななの所に行かない様に、体でも張れと言われたのだろう。
「はぁ……2、3時間ここにおったらええの?」
別に小春に同情した訳では無いが、それくらいなら協力してあげるだけの情はあった。
「……体を確認されます……。」
「は?」