【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第11章 五条悟④※
悟の言葉にドクンと胸が鳴った。
「……なんで?」
「分かってんだろ?」
ななにニヤッと悟が笑った。
「気になってしょうがねぇんだろ?自分が居ない時の直哉くんが何してるか。」
悟の言葉は正解だった。
頭の中から常に離れない。
私が居ない時、直哉くんの側に他の女の人は居ないだろうか。
ななはぎゅっと目を顰めた。
「……やめて…。」
ドロドロとした気持ちの悪い感情が全身を包みそうな。
そんな感覚に襲われた。
「隠すなよ…。」
クイッと柔らかい顎を掴んで、自分に顔を向けさせる。
「もっと見せてよドロドロしたななを。」
その為に連れて来たのだから。
ああでも……それを今伝えてしまったら、余計嫌われそうだ。
もっと堕ちて欲しい。
自分じゃ這い上がれない位に。
そうなった時に掴んだ腕は、どんな事になっても離さないだろうから。