【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第11章 五条悟④※
「日に日に酷い顔になっていくな。」
そう嬉しそう言う悟に、顔が歪んだ。
この人は、私の不幸を願っている。
そんな風に思えるからだ。
「……五条先輩の気のせいです。」
サッと顔を背けて、ななが言った。
悟は腕を組みながら、口元に手をやる。
「そう言えば、明日はななの誕生日だね。」
悟がななの誕生日を知っていた事に、足が止まった。
何で、足を止めたのだろう。
そんな気持ちで悟を見上げた。
「直哉くんと過ごすの?」
グッと拳を握った。分かっているなら聞かなくてもいいじゃ無いか。
この人はただ、私の反応を楽しみたいだけだ。
そう思って、悟を見上げた。
「はい、明日は禪院家で過ごします。」
ニコッと笑ってななは悟に言った。
「よし…じゃあ…。」
スッとななに顔を近付ける。
「今日は抜き打ちで直哉くんに会いに行こうか。」