【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第10章 禪院直哉②※
「ええで、なな。」
アッサリと言った直哉に、ななは戸惑った。
「……婚約者だったり……結婚は?」
ずっと付き纏ってくるだろう、直哉の女性関係に、ななは顔を顰めた。
「別に触られたり、触ったりなんて、元からするつもりあらへん。
そら、ななが折れなあかんな。」
直哉の言葉に、ななは理解出来ない顔をする。
「…それは…私以外が直哉くんの婚約者になったり、お嫁さんになったりするって言う事?」
ぎゅっと目を歪めて、ななが直哉を見上げた。
「…まぁ、そうなるわな…。」
その言葉に、再び涙が流れそうだ。
だけれども今泣いたら、自分が切られるのではないか。
そんな不安がななを襲った。
「…嫌だよ…直哉くん……。」
自分以外の誰かが、直哉の恋人になったり、お嫁さんになる事なんて耐えられない。