【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第9章 私の知ってる直哉くん②※
「心当たりありって?」
馬鹿にした様な悟の顔にななの顔はさらに歪む。
「……直哉くんはそんな事しないって!」
悟に対して言った言葉が、全部自分の心臓に突き刺さる様だった。
「……直哉くんは間違い無くするよ?
まさか、本当に結婚相手を直哉くんの意思で変わると思ってる?」
ズイッと距離を詰めてくる悟から、体を離す。
「なら、禪院家に居るあの女の子達は?アソコで禪院家の仕事を手伝って、何でななはここに居るの?」
そんなの………。
「…私が術師になりたいって言ったから。」
そう呟いたななに、悟は笑った。
背中に木が当たり、もう後ろに下がらなかった。
距離が保てないななに、悟は耳元まで顔を近づけた。
「ななが邪魔だったからでしょ。」
悟の言葉が耳に響くと。
目眩がして、足元を見ている視界が歪んだ。