【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第8章 私の知ってる直哉くん※
(ななにも見習わせな…。)
そう思いながらも、今のままのななもまた可愛いと思う。
ななは直哉の心情には特に敏感ですぐに気付く。
それもななが直哉の事を好きだと自覚している。
今日のあの言い方だと、誤魔化すのも面倒くさそうだ。
千春の事がバレたら、ななは泣くだろう。
それでも自分から離れない自信はある。
五条悟が邪魔をしなければ。
(ほんま、あのボンクラどないしよか……。)
きっと悟は、直哉がななをこれからどう扱うか分かっている。
もし、ななが嫁にならなくても、ななを手放す気なんてさらさら無い。
ななが泣こうが喚こうが、自分の側から離れる事は許さない。
それでも離れられない様に。
何年もかけてここで言い聞かせて来た。
ななが離れる事は無いと分かっていても。
五条悟の存在が不安にさせた。