【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第8章 私の知ってる直哉くん※
「……はぁ……。」
直哉は母屋に戻ると、今日のななの様子を思い出して、ため息を吐いた。
『何したの?』
明らかに直哉には不信感を持っていたななの様子。
そして、躊躇なくその不信感をぶつける真っ直ぐな感情。
なならしゅうて笑みが出る。
さやけどアレは要らへん感情や。
「千春呼んできて。」
直哉は自分の身支度をしている女中に言った。
女中が出て行くのを見て、直哉はドシッと座布団に胡座をかいた。
やはり側に置いておかないと、ななは段々と生意気になる。
(ここにおった時は、あない従順やったのに…。)
ほんまに、五条悟はいらん事をした。
だけども、そんな悟の手を取ったななにも分からせないといけない。
ななにとって誰が1番優先されるべきか。
そしてその時の判断基準に、なな本人の意思は要らない。