【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第8章 私の知ってる直哉くん※
片手で器用にななを抱いて、その昂りが落ち着くまでキスを繰り返す。
自分で出した体液を見て、直哉の目が細くなる。
いつになったら、ななを抱けるのだろう。
ティッシュに手を伸ばして、自分で汚した掌を拭いた。
今日は情欲を吐き出しても、苛々が治らなかった。
その直哉の感情が、ななにも流れ来る。
乱れた服を直して、ななは直哉を見た。
「何思てる?」
今日は言う事を聞かなかったななに、直哉は確認する様に聞いた。
「……直哉くん……。」
ななはぎゅっと直哉の着物を掴んで、顔を覗き込んだ。
「何したの?」
真っ直ぐに目を合わせて、無表情で聞いてくるななに。
直哉の心臓がドクリとなった。
「………何が?」
「…知らない……。」
パッとななは直哉の着物を離した。