【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第7章 五条悟③※
今、自分は五条悟に何を言われているのだろう。
愛を告白されたには傲慢で。
その行動は失礼極まりなく、限り無く犯罪に近い。
彼にトキメク要素なんて何も無かった。
なのに堂々と。
絶対自分のモノになると確信している様な、自信に満ちた表情に。
ななはぎゅっと目を細めた。
「……婚約者じゃ無くてもななは俺の女やで?
ちょっかい出さんといてや。」
「へぇ…そうなの?」
急に悟に話を振られて、ななはコクコクっと頷いた。
『婚約者にはなれない。』
直哉はハッキリそう言ってた。
それでも直哉はそうなれる様に努力をしてくれている。
それが純粋に嬉しかったし。
何より。
直哉が好きだった。
婚約者になれない位で、直哉の側を離れる事は考えていない。
「……ふーん…ならまだいいや…。」
まだ?
悟の意味深な言葉に直哉の眉が動いた。