【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第7章 五条悟③※
手でななの口を押さえながら、悟の唇が頬から首筋に移動した。
この触れる様な感覚をななは知っている。
毎日直哉がななにする行為だから。
直哉の時はいつも心が痛いくらいに高鳴っていたのに。
今は嫌悪感と恐怖の方が強かった。
とうてい同じ行為と思えないそれに、ななは目をぎゅっと瞑った。
「何しくさってんや!このクソカスがぁ!!」
怒号と一緒に現れたのは直哉だった。
バチン!!と大きく術式が弾ける音が寮中に響いた。
勿論悟には当たらない。
「…思ったより早く来たなぁ。」
悟はスッと体をななから離した。
すぐに直哉がななに抱き付く。
「黙らんかい!節操ちゅう言葉知らへんのか!?」
直哉の饒舌な巻き舌が響く中、悟はニヤッと笑った。
「…どーでもいいけど… なな真っ青だぞ。」