【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第7章 五条悟③※
「……出て行ってください…。」
ななは顔を青くしながら、悟に言った。
ななの言葉を無視して、悟がグッと顔を近づけた。
「ひっ。」
思わず出た声と、跳ねた体に、悟は目を細める。
「その反応はイラッとくんな…。」
逆ギレもいい所だ。
ななはギロッと悟を睨んだ。
確かに不機嫌そうな悟が、ななを見ている。
「……何でこんな事してるの?」
「え?楽しいから。」
ななにそう答える悟は、全然悪びれていない。
「それに言ったじゃん。」
悟の手が伸びてきて、ななの髪を掻き上げた。
「俺が拐ってやるって。」
現れたななの頬に、悟の唇が触れた。
「っやめっ!」
今度は大きな声が出そうだったのに、簡単に悟に口を塞がれた。
「大人しくしてろって、別にやるわけじゃねぇよ。」
………やるって何を?
サーっとななの顔色が悪くなった。