【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第7章 五条悟③※
だから、今とても疲れているけど心は満たされていた。
ななは心地よい眠気に誘われながら、目を瞑った。
ギシッと自分が寝ているベットに重みが加わった。
すぐ側にある、人の気配に ななはハッと目を開ける。
「?!っひっ!」
恐怖で出た声は、喉に詰まって大声にはならなかった。
人は本気で恐怖を感じると、声が出ないのを初めて知った。
心臓が鳴り止むまで、見上げた人物が悟だとは気付かなかった。
「………五条さん……何で……。」
悟の手が ななの顔の両脇にあった。
見下ろしている悟が笑って いる事に、 ななは顔を顰めた。
「言ったじゃん、このベットはいつも俺が使ってるって。」
そう面白そうに笑っている悟に目眩がした。
普通、貸してくれると言う意味と捉えるだろう。
まさか悟が部屋に入って来るとは思わなかった。