【R18】禪院直哉→私←五条悟❇︎傷だらけの婚約者❇︎
第1章 禪院直哉の婚約者※
小学校卒業近くになると、ななの可愛さは群を抜いて目を惹くようになった。
(あれはあかんで、はよどうにかせんと!)
もうななを見て可愛いと胸を高鳴るより
彼女に他のゴミが付かないか、その心配の鼓動の方が激しかった。
取り敢えず、直哉は東京に家出してみた。
「……直哉くん…何してるの?」
いきなり学校帰りで見かけた直哉に、ななは動揺を隠せない。
友達に囲まれて困惑して自分を見上げるななが可愛い。
だけども近くに居る男友達は気に入らない。
「……………ひゅっ………。」
笑顔の奥の直哉の感情を汲み取って、またななが固まった。
「…… ななに会いに来たで〜。」
わしゃわしゃ。
直哉はななの頭を撫でながら、さりげなく男の子達からななを離す。
「??????」
ななは困惑したまま直哉に頭を撫でなられながら一緒に家に帰る。
ななの家の門に禪院家本家の人間が立っていた。
(…あ……。)
直哉は柄によって簡単に連れ戻される。
「?????」
その直哉の様子をななは困惑したまま見送った。
(……直哉くんは何で来たんだろう…。)
その疑問だけがななに残された。