第1章 禪院直哉の婚約者※

プルプル…。




小さいハムスターが硬直して震えながらこっちを見ている。



（ななに似て、めっちゃ可愛い。）

ななもよくこうして震えて直哉の事を見ている。




ケロ吉が居なくなってななも悲しいだろうから。

あげたら喜ぶだろう。




「ケロ吉がおおきゅうなったら、ハムスターも食べれたんやけどな。」

俺もおおきゅうなったらなな食べよ。





「……………。」

何で微妙な顔なんやろう。

同じ顔して可愛いなぁ。




ななは会う度に可愛くなっていく。

アホな兄貴が性懲りも無く覗き見をする位。

取り敢えずもう一度しばいとこ。




東京ではななは大丈夫だろうか。

アホ兄貴みたいに近寄る男は皆んなしばきたい。

非術師には手は出せへんし。




うーん…。


























そうだななを側に置いておこう。

俺次期当主だし大丈夫やろ。



「駄目だ。」

「💢」



ムカつくなあの親父、はよ死ねへんかなぁ。