十年・愛 〜あの場所で、もう一度君と…〜【気象系BL】
第6章 6
僕は潤さんのほっぺたを両手で包んで、それから…
「僕を…潤さんの初めてにして?」
初めて口にする言葉を囁きながら、そっとキスをした。
それからゆっくりベッドに押し倒されて、今度は潤さんの方からキスをされて…
潤さんとキスをするのは、勿論初めてじゃない。
そりゃ、両手の指で足りるくらいの回数かもだけどさ…
でもどうしてだろう、潤さんと交わすキスは、毎回何かが違っているように感じる。
ほら、今も…
「とうした? やっぱり…」
きっと僕が変な顔してたんだと思う、潤さんの僕を見下ろす顔に、少しだけ不安の色が浮かんだ。
「違うよ。なんか変な感じだな、って…」
僕は耳にかかるフワフワのカールを、指にクルンと巻き付けた。
「だって今の僕、智だけど智じゃないってゆーか…。なんだか女の子になった気分」
「確かに、変かも…な」
「でしょ?」
「ああ、でも…」
潤さんの口元がニヤッと歪んで、一瞬目の奥がキラッと光ったかと思ったら、僕のアソコが突然掴まれて…
「え、あ、ちょっ…、えっ…」
「女の子にはこんなの、着いてないだろ?」
「あ、あ、んんっ… 」
そりゃそうだけど…
こんなの…、いきなり過ぎて、もう僕どうしたら良いの?