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十年・愛 〜あの場所で、もう一度君と…〜【気象系BL】

第6章 6


僕は潤さんに言われるがまま、順番に服を着て、来終わったら今度は鏡の前に座って、潤さんの知り合いのオネエさんに顔や髪を弄り回され…

気付いた時には、僕はすっかりオネエさん達の仲間入りをさしていた。


別に良いんだよ?
ちゃんと服は着てるし、裸で歩いてる訳じゃないから。

でもさ、このスースーするのだけなんとかなんないのかなぁ…


僕は小学校以来の短い丈のズボンに、少々どころかかなりの戸惑いを感じながら、前を歩く潤さんの後を追いかけた。

「ほーら、早くしないと置いてくわよ?」
「だ、だって、この靴歩きにくいんだもん…」

普段スニーカーかギョサンしか履かない僕にとって、たった数センチのヒールでも歩きにくいことこの上ない。


それにしても潤さん、口調まで変わっちゃうんだもんな…

人って本と分かんない。


「あ、それから智」
「え、あ、は、はい…」

びっくりした…

そんな格好して普段と変わらない口調で言われると、何だか凄く違和感がある。

「今日は〝智子〟だからな」
「さ、智子…ですか?」

いや、分かるよ?

こんなクルックルの髪で、フワッフワの服着せられて、おまけにプルンプルンのメイクまでして、〝智〟は流石に無理があると、僕だって思う。


けど智子って…
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