十年・愛 〜あの場所で、もう一度君と…〜【気象系BL】
第4章 4
その後、頭の上に無数の?マークを浮かべる僕に雅紀さんが、それはそれは事細かに説明をしてくれた。
〝潤〟って人は、雅紀さんの小中学校時代の同級生で、高校生になって離れてしまったけど、同窓会をきっかけに再会。
でもその時はまだ潤さんの別の顔(?)は知らなくて、たまたま一緒に飲みに行くことになった時に、女性用の服にロングヘアのウィッグを着け、バッチリメイクをした潤さんが現れ…
トランスジェンダーで、ドラァグクイーンだってことを初めて知ったらしい。
その時の反応は、正に今の僕と同じで、すっごく混乱した。って雅紀さんはしみじみと言った。
その話を聞いて、僕は潤さんに親近感って ゆうか…、感じちゃって…
だって僕も、潤さんとはタイプは違うけど、子供の頃から男の子にしか興味が持てなかったし、好きになるのはいつも男の子だったから…
「ねぇ、潤さんは恋愛対象はどっちなの?」
僕が聞くと、潤さんは少しだけ考えてから…
「その時好きになった相手にもよるけど、どっちも…かな。別に男女関係なく、セックスだって出来るし…」
と答えた。
そこは、同じトランスジェンダーでも僕とは違うところ。
僕は女の子に性的な欲求を感じたことも無いし、セックスしたいと思ったこともない。
僕が〝シタイ〟と思うのはただ一人…
翔くんだけ。