十年・愛 〜あの場所で、もう一度君と…〜【気象系BL】
第2章 2
ゆっくりと、でも強引に僕の中へ翔くんが押し挿って来る。
指でちゃんと解してくれたし、久々とは言っても一応…経験者だし、大丈夫と思ったんだけど、指なんかとは比べ物にならないくらい痛くて…
しかも、こんなことになる予定じゃなかったから、ローションも無くて、痛さ倍増だしさ…
もし翔くんがキスしてくれなかったら…
もし翔くんが手を握っててくれなかったら…
僕はこの痛みからも、それからお腹がパンパンになる程の圧迫感にも、きっと耐えられなかったと思う。
「嬉し…い?」
息をするのも苦しいし、口開いたらちょっと…変な声出ちゃいそうだけど、どうしても聞きたかったんだ。
「ばーか、嬉しくないわけないでしょ?」
ふふ、良かった…
「智くん…は?」
「え…?」
「智くんは、俺に抱かれてて嬉しい?」
「それ…は…、あんっ…」
翔くんが息を荒くしながら、咄嗟に口を手で塞いだ僕を見下ろし、クスクスと笑う。
そして、打ちち付ける腰の動きを、更に早める。
ってゆうかさ、自分で聞いといて、僕に答える隙を与えないって、どうゆうこと?
おかげで変な声、出ちゃったし…
僕は恥ずかしさのあまり顔を背けるけど、それさえも翔くんは許してくれなくて…
「なあ、どっち? 答えないなら…こうするぞ?」
「え、え、え、あ、あ、嘘っ…」
両手を引っ張られたと思ったら、僕の身体はあっという間に翔くんの膝の上で…