十年・愛 〜あの場所で、もう一度君と…〜【気象系BL】
第2章 2
翔くんが、ほんのちょっとの躊躇いもなく、僕をベッドに押し倒す。
強引なのは…正直ちょっぴり怖いけどでも、他の誰でもない、翔くんだから大丈夫。
「聞いたかんな?」
「…うん」
「もう我慢しないかんな? 覚悟しとけよ?」
「う、うん…」
僕を見下ろす翔くんの顔が、普段よりもうーんとかっこよくて…
僕は口から心臓が飛び出しそうなくらいドキドキしながら、ゆっくり瞼を閉じた。
僕の鼻先を、翔くんの柔らかな髪先が撫でる。
いつもなら絶対擽ったいはずなのに、翔くんから受けるちょっぴり乱暴なキスの刺激もあってか、自分では考えられないくらい…興奮してて…
だからかな、徐々に吐き出す息が上がってくる。
「今からそんなじゃ、この先もたないよ?」
そんなこと言われなくたって、ちゃんと分かってるよ。
でもさ、自分ではもうどうすることも出来ないんだもん。
クスクスと笑いながら、翔くんが僕の首筋、胸元へとキスを落として行く。
その度に、僕の興奮度は増して行き…
バスローブの裾を割って入って来た手が、下着越しの僕自身に触れた瞬間…
「え、え、あ、あ、あのっ…、あ、ダメッ…!」
僕は真新しい下着を濡らしていた。
「嘘…だろ? もう…?」
「だ、だって、久しぶりだったんだ…もん」
勿論、僕だって男の子だから、自分で触れることはあったけど、誰かに触れられるなんて、あの日以来無かったんだもん。
仕方ないじゃん?