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十年・愛 〜あの場所で、もう一度君と…〜【気象系BL】

第12章 12


「ねぇ、翔くん?」
「ん、なに?」

僕が呼ぶと、翔くんが首だけを動かし、僕の方へ顔を向けた。

「潤さんとはどこで?」

僕はずっと疑問に思っていたことを口にした。

すると翔くんは「ああ…」と、思い出したかのように言ってから…

「実はさ…」と話し始めた。

翔くんの話によれば、潤さんと翔くん、二人共通の知り合い…ってゆうか、友達がいたらしく、その共通の友達を通じて、つい最近になって、二人は繋がったらしい。

で、その〝共通の友達〟ってのが、僕はてっきりニノだと思っていたんだけど、どうやら違っていたらしく…

他でもない、斗子さんだったことに、僕は驚きを隠せないと同時に、斗子さんに感謝をした。

だつて斗子さんが二人と友達じゃなかったら、僕達はもしかしたらもう永遠に会えずにいたかもしれないんだもん。

「もう一生斗子さんに足向けて寝られないね」
「二宮にも、な」
「ニノ?」
「アイツがいてくれたおかげで、遠く離れてても、智くんの状況は大体把握出来てたし」

確かにニノは、どんな時だってずっと僕の傍にいてくれた。

特に何をしてくれた…ってわけでもないけど、ただ一緒にいてくれるだけでも、僕にとっては心強かった。

そただれはニノだけに限らず、雅紀さんや潤さんも同じで…
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