十年・愛 〜あの場所で、もう一度君と…〜【気象系BL】
第12章 12
「力抜って…」
到底出来そうも無いことを要求する翔くんに、僕は首を横に振って応える。
でもそれが良かったのか何なのか…
「あ…」
「お…?」
丁度真ん中くらいで引っかかっていた翔くんの中心が、まるで何事も無かったかのようにスルッと…ホントに笑っちゃうくらい、全体がスルッと僕の中に収まり…
「え…?」
「マジか…」
思わず、お互い紅潮した顔を見合わせ、吹き出してしまう。
ってゆうか…
「やっと…だね?」
「そう…だな…」
「翔くんとまたこんな風に繋がれるなんて…、僕、思って無かった」
〝いつかまた〟なんて、僕の中ではとっくに諦めていた言葉だった。
だって10年だもん。
これから先の人生を考えたら、決して長い時間じゃないのかもしんないよ?
でもさ、それでも僕にとってのこの10年は、50年にも値するくらい長く感じる年月だったわけで…
それを考えると、自然と目頭が熱くなってしまう。
「俺は…信じてたけどね?」
「え…?」
「根拠なんてないけど、智くんと繋がれる日が絶対来るって、俺は信じてた、つかさ…」
翔くんが僕の両足を抱え直し、僕の腰を少しだけ浮かせる。
そして…
「も、無理。限界…」
言ったと同時に、翔くんが腰を振り始めた。
それも〝超〟がつくほど高速で…