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十年・愛 〜あの場所で、もう一度君と…〜【気象系BL】

第12章 12


戸惑う間もなく、僕の口から翔くんの中心が引き抜かれ、同時に肩を押された拍子にベッドに仰向けになった僕の足が、自分ではどうすることも出来ないくらい強い力で開かれた。

「え、え、え…っ…、あ、だめ…っ…」

翔くんが床に両膝を着き、開いた僕の両足の間に顔を埋める。

僕の後ろに触れた生暖かくて、ちょっばりザラついた感触に、見下ろさなくても分かるくらい直立した僕の中心が、ビクンと震えた。

「ねぇ、ローションとか…持ってないよな?」
「も、も、持ってる…わけない…じゃん…」
「だよ…な…」

もぉ…、分かってんなら聞かないでよね。

だいたいローションなんて、潤さんと別れて以来、持ち歩いたこともないし…

「痛かったらごめんな?」
「う、うん…」

ってゆうかさぁ、ローションの有無関係なく、最後にシテからもう何年も経つわけだから、〝初めて〟に近い状態じゃん?

絶対痛いに決まってる。

僕は少しでも自分の身体と、そして翔くんにも負担がかからないようにと、緊張で強ばる身体をリラックスさせようと、深呼吸を何度か繰り返した。

それでも…

「うぅぅぅっ…、いっ…たぁ…ぃ…」

やっぱり痛いもんは、何をしたって痛いわけで…

僕の爪が翔くんの背中にくい込み、キツく噛み締めた奥歯がギリッと音を立てた。
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