十年・愛 〜あの場所で、もう一度君と…〜【気象系BL】
第12章 12
「凄くおっきぃ…」
「人の事言えんの? 智くんのだって、すげぇデカいけど?」
「そ、それはだって翔くんが…」
気持ち良いことばっかするから…
仕方ないじゃん?
僕な両方のほっぺたをプッと膨らますと、ゆっくりと上体を起こし、丁度翔くんのお股の辺りに口を寄せた。
そして、翔くんの目をしっかり見つめながら、思いっきり大きく開けた口に、翔くんの中心を咥えた。
「くっ…」
微かに呻いた翔くんは、一瞬腰を引こうとしたけど、やっぱりさ無理だよね?
グイグイと腰を僕に推し付けて来て…
「んんっ…」
元々そう大きくもない僕の口は、翔くんの中心でいっぱいに満たされ…
鼻で息をするのがやっとの僕だけど、薄れかけた記憶を呼び戻すかのように、一生懸命に…そして、夢中で翔くんの中心を貪った。
そしたらさ、気付いたんだ。
潤さんでもニノでもなく、僕はただただ翔くんのこの匂いと味が、ずっと欲しかったんだ、って。
そう思ったら急に泣けて来ちゃって…
「何泣いてんの? そんなに恋しかった?」
ほっぺたを紅潮させて見下ろす翔くんに、僕は泣きながら頷いて見せる。
だって本当に恋しくて恋しくて…
泣く程恋しかったんだもん…
「じゃあ…さ、もっと啼かせてやろうか?」
え…?