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十年・愛 〜あの場所で、もう一度君と…〜【気象系BL】

第12章 12


またブサイクって言われちゃうんだろうな…、なんて思いながらも、涙を拭えずにいる僕を、翔くんは一つも言葉を発することなく、ただただ不安そうな顔で見つめていて…

翔くんにそんな顔をさせているのが僕だと思うと、胸が苦しくもなるけど、仕方ないよね…

「翔くんさっき言ったよね、僕が潤さんやニノとその…関係を持ったこと知ってる、って」

翔くんの喉がゴクリと鳴らしながら、無言で頷く。

「それでも良いの?」

いくら寂しかったとは言え、僕は翔くんを裏切った。

尤もあの時は、翔くんとの関係はすっかり終わったものだと思っていたわけだけど…

「翔くん以外の人が触れた身体を、翔くんは愛せるの?」
「愛せるよ」
「嘘だよ」

口では何とでも言えるもん。

「嘘じゃない」
「じゃあ、嘘じゃないって証明してみせてよ…」

僕は着ていたシャツを脱ぎ捨てると、自信ありげな口調とは裏腹に、困惑の表情を浮かべる翔くんの肩を押し、ベッドへと押し倒した。

「智…くん?」

戸惑いの声を上げる翔くんに覆い被さり、シャツのボタンを一つずつ器用に外して行く。

ボタンを全て外したシャツを開き、露になった肌に、僕は乱暴に手と唇で触れた。


こんなやり方好きじゃないし、全然僕らしくないのに…
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