十年・愛 〜あの場所で、もう一度君と…〜【気象系BL】
第2章 2
翔くんが出るのを待つ間、ちょっとフワフワのベッドでゴロンとしながら、テレビでわけの分かんないバラエティ番組を見ていたら、自然と瞼が重たくなってくる。
僕は眠気覚ましにとスマホを手にすると、気付いてはいたけどずっと無視していたニノからのメッセージを、一つ一つ開いていった。
回数こそ多いけれどどれも短文で、特に怒ってる様子も、いじけてる様子もない、いつも通りのニノらしいメッセージばかりで…
僕はちょだとだけホッとしてしまう。
置いてけぼりにされたことを怒っていたらどうしよう、ってずっと考えていたから…
「なに、二宮から?」
「え、あ、うん…」
いつの間に出てきたのか、振り返るとそこにはバスタオルを腰に巻いただけの、風呂上がりの翔くんが立っていて、僕は慌ててスマホを閉じた。
別にやましいことなんて、何一つないのにね。
「智くんもシャワー浴びておいでよ」
「うん…」
「ほらコレ、智くんの分」
手渡されたのは、翔くんが手に持っているのと色違いの下着で…
え、ちょっと待って?
もしかして翔くん、バスタオルの下って…
真新しい下着を手に持っているってことは、当然何も身に着けてないってことで…
最近太ったと言っていたけど全然そんなことなくて、両腕に程良く付いた筋肉と、割れた腹筋に僕の心臓がドクドクと脈打つ。