十年・愛 〜あの場所で、もう一度君と…〜【気象系BL】
第11章 11
その人は名前をジェシーと言って、日本のアメリカのハーフで、歳は…僕よりも三つ下…って、全然そうは見えないんだけど、凄く大人っぽく見えるし、スタイルだって抜群の、どっからどう見てもイケメンで…
加えて、見た目とのギャップは凄すぎるけど、とってもノリが良い。
おかげで、僕はジェシーから差し出された右手を、何の躊躇いもなく握ることが出来た。
「よろ…しくお願い…します」って、ちょっとだけ緊張しながらね。
そしたらジェシーは、握り返した僕の手を両手で包んでブンブン振るから、僕の手がもげそうになる。
「どうだ、仲良く出来そうか?」
潤さんがクスクス笑いながら言う。
ってゆうか、仲良く…ってさ、子どもじゃないんだから…
「うん、まあ…」
「そうか、なら安心だな。ってことで、智のこと頼むな、ジェシー」
潤さんが言うと、ジェシーはいかにもアメリカ人らしく親指を立て、ついでにウインクをした。
そして再び僕に向かって右手を出した。
「えと、あの、どうゆうこと?」
ジェシーの右手を握りながら、潤さんに聞くと、潤さんは急に真剣な顔をして…
ジェシーは、日本語は勿論、英語だってバッチリらしく、英語がからっきしなボクのためにと、潤さんが個人的に雇ってくれた、通訳兼ドライバー兼バイトだと説明してくれた。
そして僕のボディガードも兼ねているんだと…