十年・愛 〜あの場所で、もう一度君と…〜【気象系BL】
第11章 11
一度濡れてしまえば、もう後はお互い遠慮も何もなく水をかけ合い…
しっかりびしょ濡れになった僕達は、服が乾くまでの間ビーチを散歩した…って言っても、さんさんと照り付ける太陽のおかげで、直ぐに乾いちゃったんだけどね。
ただ、いくらなんでも潮でベタベタのまま食事に…ってわけにもいかず、潤さんお奨めのレストランはキャンセルして、僕達はそのままホテルへと直行した。
で、ホテルの部屋に着くなり、僕達はバスルームに駆け込み、全身の潮やら砂やらを洗い流した。
勿論、お互いに素っ裸だったけど、不思議と変な気も起きなかったけどね。
シャワーを浴び終えた僕は、潤さんが用意してくれたバスローブを着て、改めて部屋の中を見回した。
「広っ…」
潤さんがマンション代わりに借りている部屋は、リビングも合わせると三つも部屋があって、そのどれもがやたらと広くて…
「こっちが智の部屋な」
僕用にと宛てがわれた部屋も、僕の部屋がスッポリ入ってもまだ足りないくらいに広い。
しかも…
「ベッドでかっ…」
多分ダブルサイズのベッドがデーンとばかりに置いてあって、しっかりトイレとシャワーブースまで完備されている。
「え、こんな広い部屋、僕には勿体ないよ…」
「気にするな」
いや、そう言われても…だよ?