十年・愛 〜あの場所で、もう一度君と…〜【気象系BL】
第9章 9
「奥…」
僕が言うと、ニノはちょっとだけ首を傾げて、それじゃ聞こえないよとばかりに、「はあ?」と言った。
ってゆうか、絶対聞こえてる筈なのに…
僕はそれがニノの意地悪だと知りながらも、引き寄せたニノの耳元に唇を寄せ…
「もっと奥まで来て?」と囁き、耳たぶをカリッと噛んだ。
そしたらさ、ニノの顔が一気に赤くなって、ついでに僕の中のニノが、グン…と更に大きさを増した。
「え…、う…そ…」
ただでさえ僕の中を埋め尽くす程の大きさなのに、これ以上の大きさは流石に…
「む、無理…っ…、苦し…ぃ…」
とんでもない圧迫感に、息が詰まりそうに苦しくて、身体だって当然辛い筈なのに、僕の心の奥底では〝もっと〟って願っていて…
心と身体、それぞれ別々の感情に戸惑いながらも、僕はニノの首に絡めていた手を解き、その時が来るのを今か今かと待ち続ける中心に伸ばした。
「イキたいの?」
「う…ん…」
凄く…
「ニノ…は…?」
「俺? 俺はまだ…かな」
僕に腰を打ち付けながら、平然とした顔してるけど、僕には分かる。
伊達に二十年も幼馴染してないから。
僕は半分意識を朦朧とさせながら、下半身…ってゆうか、お尻にキュッと力を入れ、ニノを締め付けた。