十年・愛 〜あの場所で、もう一度君と…〜【気象系BL】
第8章 8
ずっと抑え込んでいた感情が爆発したら、後は際限なく溢れる一方で…
「だいたい、LINEも電話も…何回もしたのに、全然返事くれないしさ…」
「それは…だって、一応悪いことしたと思って…」
分かる、分かるけどさ、それでも何か一言で良いから欲しかった。
「もしかしたら、このままもうニノと会えなくなるんじゃないかって…」
ずっと不安で、怖くて…
「なのに、雅紀さんと手繋いでたくらいで、どうしてそんな風に責めらんなきゃなんないの?」
自分でも言ってることめちゃくちゃなのは分かってる。
でももう止まんなくて…
「バカ…」
「はあ?」
「ニノのバカ…」
僕はベッドに横になるニノに覆い被さるようにして抱き着くと、胸を拳で叩いた。
当然ニノは…
「痛いって…」
腰の痛みを訴えるけど、僕にはそんなの全然関係なくて…
「僕に心配させたバチが当たったんだ」
「はあ? お前、何言ってんの? 意味分かんないんだけど…」
僕にだって分かんないよ。
分かんないけどさ、一つだけ分かったことがある。
「もう…、心配させんな…。頼むから…」
父ちゃんを事故で亡くして、その上ニノまで…ってなったら、僕はもう…