十年・愛 〜あの場所で、もう一度君と…〜【気象系BL】
第7章 7
それにしても一日で色んなことがあり過ぎて、何だか凄く疲れた…
勿論、身から出た錆と言われたらそれまでなんだろうけど、それにしたってだよ…
僕は疲労感でいっぱいの身体をベッドに横たえると、電気を消すこともせずに瞼を閉じた。
するとすぐに睡魔が襲ってきて…
僕はスマホを握り締めたまま、あっという間に深い眠りに落ちて行った。
翌朝、いつもより少しだけ早く目が覚めた僕は、ニノとのLINE画面を開いた。
昨日のことを謝りたかったから。
でも、開いたまま、何をどう伝えたら良いのか分からず、時間だけがどんどん過ぎてしまって…
いい加減支度をしないと仕事に遅れるって頃になって漸く、僕は短い文章をLINEを送った。
「昨日はごめん」と。
もっと他にもあったんだろうけど、それ以外の言葉が、時間が無かったせいもあるけど、僕には浮かんでこなかった。
スマホを閉じ、急いで支度を終えて下に降りると、母ちゃんが朝ご飯の準備をしてくれていて…
僕は好物の卵焼きを摘んで、口いっぱいに頬張った。
「行儀悪い」って母ちゃんには言われたけど、ゆっくり食べてる時間なんてないんだから仕方ない。
僕は口をモグモグさせながら、玄関で靴を履いた。