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十年・愛 〜あの場所で、もう一度君と…〜【気象系BL】

第7章 7


僕が知る限り、潤さんはどれだけお酒を飲んでも潰れることはなかったし、ましてや人に迷惑をかける…なんてことは、一度だってなかった。

その潤さんが…?


だとしたら僕のせいだ。
僕が潤さんを傷付けたから、だから…

でもどうしたら…?
いくら斗子さんの頼みだからって、今更僕がいったところで、きっと潤さんは喜ばないだろうし…


「ごめん…なさい。僕はちょっと…」

本当はそんな状態の潤さんを放っておきたくはなかった。

でも僕は断った。

当然だけど斗子さんは「どうして?」って聞いて来たけど、僕は「ごめんなさい」としか言うことが出来なくて…

「そ、分かったわ。何があったかは二人のことだからきかないけど、もし喧嘩とかしてんなら、さっさと仲直りしちゃいなさいよ?」

電話の向こうから聞こえる斗子さんの声は、普段と全く変わらない様子で…

でも何かあったことは気付いてるみたく、僕達をの心配までしてくれて…

何だか斗子さんに悪いことしちゃったような気がした僕は、電話の切り際に「ありがとう」とだけ伝えた。

何に対しての「ありがとう」なのかは、正直分からないし、きっと言われた方の斗子さんだって、分かんないと思う。

でもどうしても伝えたかったんだ、斗子さんに感謝の言葉を…
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