十年・愛 〜あの場所で、もう一度君と…〜【気象系BL】
第6章 6
漸く一つになれた僕達は、お互いの顔を見合わせて笑った。
いや、笑う状況じゃないってことは分かってるよ?
だけどさ、なんか笑えちゃったんだよね、不思議と。
「なんか…変な感じだな」
「そう…かな…」
「智は…その、初めてじゃないだろ?」
まあ…、そうだよね。
僕には翔くんていう元彼がいたわけだし…
「でも俺はさ、恋人がいたことはあっても、こっちの経験はなかったから、そんな俺が、智とこうしてるってことが、不思議でさ…」
ああ、そっか…
潤さんはこれまで誰かを抱いた、って経験はないんだもんね?
不思議に思うのも無理はないかと、僕がクスリと方を竦めると、潤さんは少しだけ照れくさそうにして…
「なあ、動いても良いんだよ…な?」
真面目な顔して聞いて来るもんだから、もう笑いそうになっちゃって…
吹き出しそうなのを堪えていたら…
「あっ、ひっ…」
思いっきり腰を突き上げられて、僕の首が思わず仰け反った。
何度も何度も…、僕の首も、それから腰も…全身が潤さんの動きに合わせて揺れた。
「ちょ…、激し…過ぎ…っ…」
まるで手加減もなければ、全く容赦なく打ち付けてくる腰の強さに、このままじゃ股関節外れちゃうんじゃないかってくらい、腰がガクガクとして…