十年・愛 〜あの場所で、もう一度君と…〜【気象系BL】
第6章 6
「なあ、ブラ…外して良い?」
「う、うん…」
僕が一人落ち込んでいると、潤さんの手が僕の背中に回り、ブラのホックに指をかけた。
でも…
「あれ…、なんでだ?」
きっと潤さんて手先はあまり器用じゃないんだろうね?
ホックを外すのに手こずってるから、笑っちゃう。
「そんな笑う事ないだろ? ブラなんて、触ったこともないんだから」
クスクス笑う僕に文句を言いながらも、なんとかホックを外した潤さんが、汗もかいてないのに額を拭う。
そしてブラの肩紐をそっと落とすと、パラリと落ちたブラの間から、詰めてあったパットがポトッと僕の膝に落ちた。
「色気ないよ…な?」
「し、仕方ないでしょ、だって僕男の子だもん」
僕は落ちたパットを拾うと、サッと背中に隠した。
「確かに、智がもし本当に女の子だったとしたら…」
「好きになってなかった?」
「いや、やっぱり好きになってたと思う」
智は智だから、潤さんの真っ直ぐに僕を見る目が、そう言っているように見えて…
胸の奥にあった氷の塊が、また一つ溶けたような気がした。
僕はされるがままにベッドに押し倒され、覆い被さって来た潤さんの首に腕を絡めた。
頭の芯がボーッとしちゃうようなキスを交わして、それから首筋にもいっぱいキスを受けて、それから…