第6章 ガストバイオーム
「……え?」
城を出てすぐ、俺はまず自分の目を疑った。
「どうされましたか?」
先を歩いていたゴエイくんが、こちらに戻ってきながら訊ねてきた言葉。俺は素直に目の前の光景はなんなのか聞いてみることにした。
「ネザーに白いバイオームがあるなんて知らなかったんだけど」
目の前に広がるのはマグマやネザーラックの赤色ではなく、一面が真っ白なクォーツブロックの世界。ところどころマグマの沼が溢れていて、足元に気をつけなくてはいけなさそうな地形だった。
「こちらはガストバイオームです。ガストの流した涙がクォーツブロックになったというおとぎ話があります」
おとぎ話。ピグリンの世界にもそういう文化があるんだなぁと考えると、今度のエンドラ討伐しづらくなるな……なんてことは思わないだろうけど、色々あるんだなぁと俺は関心した。
「プギャア!」
と関心している場合に響いた鳴き声。
先程説明してもらったここが「ガストバイオーム」ということは、名前の通りガストが湧くに違いない。